給水タンクのなぞ トイレミステリーはその後の謎も解く

1.tassさん、lisanhaさんの寿司店現地調査

 

2020/10/21 追記については青色にした

 

寿司店のトイレには「給水タンク」はない。

 

ところが、著書BBでは「蓋をした便器にそのまま腰かけ、給水タンクに頭をもたせかけた。」

さらに陳述書では「蓋をした便座にそのまま座り、頭を後方に持たせかけました。」と。

 

給水タンクは存在せず、蓋をしたまま座るというのも不自然である。さらに、この状況が事実であれば頭部に相当の怪我をする可能性もある。

つまり、この記載は嘘であろう。

 

重要なのは「なぜそんな嘘をつく必要があったか?」(半ケツ板損傷さんより)

 

給水タンクに関してB室さん、便器の蓋に関してはperoqueenさん、虎龍さんも指摘している。

 

そこで、「蓋に座った」「給水タンクに頭をもたせかけた」に何等かの意味があるのではないか。という前提から大胆に推理してみることにする。

 

追記

給水タンクの有無が裁判とどう関係するか。

記憶(意識)を無くする直前の描写に虚偽があるということは、記憶(意識)を無くしたのが、トイレで倒れた時点であるかについても疑いが生じる。

 

蓋の上に座るという不自然な描写と裁判との関係について。

トイレで嘔吐した(トイレを嘔吐のため使用した)ことを隠すためわざわざ蓋をしていたことにしたのではないか。

 

2.給水タンクのなぞ

 

(1)まず、「蓋をしたまま」は、トイレ(便器)を使用しなかったことがわかる。

 次に、「頭を後方に(タンクに)もたせかけた」は、便器に対してあおむけだった(タンクは枕的な役割)ことがわかる。

また、「そのまま座った」は、通常の使用をしよう(タンクを背にした状態)としたことがわかる。

 

上記描写が、記憶を無くする直前にしては、妙に不自然な状況であり詳細なことが気になる。

 

そこで、逆転の発想で考え推理してみた。つまり逆が本当の事=隠したかったことなのではないか。

 

「便器を使用しなかった」→「便器を使用した

「便器に対してあおむけになっていた」→「便器に対してうつぶせになっていた」

座る」→「座っていない」(通常の使用法ではない)

 

この3つを合わせると「便器に座らず、顔を便器に向けて使用する」という状況となる。

それは、「嘔吐しようとしている」というイメージもしやすく自然な状況である。

 

つまり、嘔吐した事を隠したかったのではないかと推理することが可能ではないだろうか。

 

(2)トイレで嘔吐をしたとして、その後伊藤さんはどういう状態になったのかその原因を推理する。

 

 著書では「便器から崩れ落ちて不自然な形で寝込んでいた」

寿司店陳述書では「(10時30分頃)トイレで座り込んでいた」

著書と陳述書では状況説明がやや異なっており、どちらとも断言はできない。

もっとも、両者共通しているのは長い時間(約30分間)トイレにいたということである。

 

なぜ約30分間もトイレにいたのか。

大胆に推理すると、彼女は嘔吐後、失神したのではないだろうか。

 

「嘔吐、失神」で検索しても「飲酒、失神」で検索しても

「状況失神」あるいは「血管迷走神経性失神」(脳貧血)が見つかる。

つまり、上記失神があり得ることは確かであろう。

 

ただ、失神というのは意識を失う時間が長くて数分であり、約30分と整合しないとの考えもあるかもしれない。

しかし、上記失神後「15~20分程度は安静にすること」との記載もあり、貧血状態がその原因であることも合わせると「意識は回復していたが、起き上がることができなかった」と推理することも可能であると考える。

 

給水タンクのなぞは嘔吐+失神を隠すためだったと推理する。

 

追記

トイレで意識を失った直前の描写がいかに不自然かさらに考察した

トイレに入った時の通常の行動を考えてみる

①トイレの蓋を開ける

②回れ右(180度回転、反転)する

③ズボン等を下げる

④腰掛ける

 

ところが伊藤さんの場合

①トイレの蓋を開けていない

②回れ右(180度回転、反転)はしている

③ハッキリはしない

④腰掛ける

 

蓋を開けていないにも関わらず、反転し、かつ腰掛けるという

①トイレの蓋を開ける行為がないにもかかわらず

②以降の行為がある

 

極めて不自然な行動である。

 

トイレの蓋をしたままに特別の意味がある、つまりトイレ使用を隠したかったからではないだろうか。

3.トイレミステリーはその後の謎も解く

 

トイレという密室のなぞを嘔吐+失神と推理した。このように推理するのは上記理由だけではない。様々な状況と整合するからである。

 

(1)伊藤さんはニューヨークのあるピアノバーでアルバイトをしていた。また、日本でも同種の勤務経験があるという情報も存在する。

またお酒も強く、尋問によると嘔吐の経験もあり、週に3,4回は飲酒するという。なお、ある調査によると週3回程度以上の飲酒習慣がある20代女性は10%以下である。

以上を前提とすれば、伊藤さんはお酒の扱いにとても慣れた方であったと言えるだろう。

 

 ピアノバーなどの仕事は、お酒を多量に飲む必要のある仕事である。また、飲酒習慣、経験の豊富な人であれば、泥酔を回避するため、あるいは回復方法として「自ら嘔吐する」という方法を知っている可能性が高い。

とすれば、彼女が「嘔吐」のためにトイレに向かい、嘔吐したとの推理は決して特異なものではないのではないか。

 

(2)トイレから出てきたあとの行動は、嘔吐+失神ではじめて整合性がとれる。

 

伊藤さん側(原告)はトイレ内の出来事を酩酊又は薬物(なお裁判では薬物は主張していない。反訴との関係で記載しておく)、山口さん側(被告)はアルコール酩酊を原因として挙げている。

 

しかし、それらの原因について、トイレから出てきた後の彼女の行動と整合しないと感じた人がいるのではないだろうか。

 

その後の行動については陳述書に「別のカウンター席に座り、そのお客と話していた」と書いてある。(tassさんの現地調査によると、別のカウンターとは彼女が座っていたカウンター席から最も遠い席であったようだ。)

また、被告陳述書によると、「トイレから出た後も飲酒していた」とのことである。

 

確かにただの酔っ払いかもしれないが、意識を失った状況から他の客と話したり、再度飲酒するという状況になっており、アルコール酩酊や薬物の影響では説明つかない。アルコール酩酊、薬物の影響は時間の経過により、より深刻化するはずで、意識を失った状況から回復の傾向にはならないはずだからである。

 

そして、嘔吐により酩酊度の軽減(再度の飲酒など)は説明できたとしても、トイレに30分居たことの説明はつかず、意識を失った理由が必要である。

失神は意識がない時間は長くて数分、その後15ないし20分安静にすることで、問題なく回復することが可能であり、意識を失った理由、そしてトイレに居たことの理由として不都合ではない。

 

以上から嘔吐と失神が起こっていたと推理することではじめて、その後の彼女の行動、すなわち、別のカウンター席に座り、お客と話し、さらに飲酒していたことを理解することができるようになるのである。

 

(3)また、トイレ後に記憶がないという点についても、トイレ内の描写に嘘がある、ある取材で寿司店を出てからの記憶がないと話していた事、bbc放送で夜のホテルの灯りを覚えていると自ら話している事などから、

記憶がないことも虚偽の疑いが濃厚である。