アフターピルをどう伝えるか わかりやすく網羅的に (試案)
アフターピル服用時のポイント
1.効果について
72時間以内にアフターピルを服用した場合妊娠しなかった人の割合は平均しておおよそ97%です。100人飲んだとして、妊娠しなかった人が97人ということです。
早く服用すればするほど避妊効果が高いので、できるだけ早く服用するようにしましょう。
(より詳しくは24時間以内99%、48時間以内97%、72時間以内95%となっています)
2.妊娠していないこと(避妊が成功した)と判断できるのはいつか
アフターピルを服用した場合、半数以上の人に服用数日後から次回生理予定日までに生理の様な出血があります。このことを消退出血といいます。この出血があれば妊娠していないと考えてよいでしょう。
参考資料sarc東京パンフレット
もっとも、生理の様な出血というのは2日以上の出血が続くこと、量は本来の生理より少量の場合もあり、生理の様な出血=消退出血かどうか判定が難しい場合もあります。
(より詳しくは薬の副作用による出血、初期妊娠に伴う出血が可能性としてあります)
ですので、出血の有無を問わず性行為後3週間経過後、市販の妊娠検査薬による検査をするようにしてください。
そして、次回生理予定日より1週間経過しても出血のない場合は妊娠の可能性がありますので、できるだけ早く妊娠検査薬による検査をするようにしてください。
(後で改めて説明しますが、アフターピルは生理が不安定になるお薬ですので、過度に不安にならないようにしてください。)
妊娠検査薬が有効なのは、性行為後3週間以降又は次回生理予定日より1週間以降です。
(注意)なお、より早期に妊娠判定ができる早期妊娠検査薬も市販されていますが、販売店舗は一般的な妊娠検査薬より限られているようです。
3.アフターピル服用後の副作用について
人によっては吐き気があります。
詳しくは今回は省略します。(産婦人科HPなどで説明されています)
4.アフターピル服用後の出血、生理について
(ここの質問が多く、詳しく記載されているものも少なく重要です)
まず最も重要な事を書きます。
アフターピルはホルモンを主成分とした薬です。ですので、服用した後の出血、生理は非常に不安定、不規則になります。
生理の周期は「リセット」されたと考えてよいでしょう。
個人差も大きいです。ですので、生理予定日に生理がこなかった場合であっても過度に不安にならないようにしてください。
では、アフターピル服用後どのような頻度で生理(生理の様な出血=消退出血)が来るのでしょうか。
これはアフターピル経験者から話を聞くとなおさら不安になることなのですが、人によって様々なのです。
その理由は排卵日と服用した日の前後関係によって、その後の生理(出血)が大きく異なるからです。また、体質等の影響もあるでしょう。
今回は出血パターンについて記載したいと思います。
①ひと月に2回生理(出血)がくる場合
アフターピル服用後、数日後~に生理の様な出血(消退出血)があります。
その後、本来の生理日前後にもう一度生理(出血)が来ます。
さらにその次の生理日は通常の周期で来ることが一応予想されますが、前述したとおり不安定になる可能性があります。
②ピル服用後数日で生理の様な出血(消退出血)があり、その後本来の生理日に生理(出血)が来ない場合
この場合は次回生理日との関係で数日後の出血=本来の生理と考えて差し支えありません。生理予定はアフターピルによって「リセット」されたと考えてよいでしょう。
次回生理日は数日後の出血(消退出血)からおおむね1カ月後となります。もちろん不安定になる可能性があります。
③ピル服用後本来の生理予定日前後から1週間後までに生理があった場合
次回生理日の通常のスケジュール(生理日からの周期)が一応予想されますが、不安定になる可能性があります。
いずれにしても、通常の出血と異なる場合、上記のパターンにあてはまらないなど、生理が来ないことに不安がある方、他体調等の変化があった場合は産婦人科を受診するようにしてください。